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PonChan Diamond Wavekun




身長;約17cm

素材;Pvc製

仕様;アイ付き、植毛

稼動数;7箇所

原型からの完全日本国内製造 (made in japan)

























ポン・ダイアモンドのお話

まだロボットとしての知識習得が少なく、
体の小さなタヌキ型ポン・ダイアモンドは、姉のぽんちゃんと一緒に散歩していた。

穏やかな日差し、お昼寝には丁度よい緩い風が吹く気持ちの良い午後。
公園内の遊歩道には彩り鮮やかな植物が育っている。

のんびりとした足取りで、花を愛でつつ歩いていると、
急に「ぴゅぅ~」と強い風が吹いてきて砂埃が舞い上がった。

「わわわ~!」


ポンちゃんと一緒にわたわたと顔を隠すダイアモンド。

風が収まった頃合を見て手をどけると、
最後の力を振り絞った風のイタズラか、ダイアモンドの顔に向かって
30センチくらいの紙が飛んできた。

とっさの事だから避けることも出来ない。

「にゃー!!!」

タヌキ型ロボットなのに、猫のような声を上げて、ダイアモンドは華麗に顔面でキャッチした。

「ダイヤ、大丈夫!?」

顔に張り付いたことに驚いて、
顔から剥がすことも忘れて騒いでいるダイヤモンドの手を引っ張ったぽんちゃんは、
自分の方にダイアモンドを引き寄せて紙をはがしてあげた。

うるうるとした眼差しで姉を見上げるダイヤモンドは、
小さく情けない声で「ごわがったよぅ」と怯えていた。

ぽんちゃんはダイアモンドが落ち着くまで、頭を撫でてあげるのだった。



しばらくして。


ダイアモンドは気持ちが落ち着いてきた。
そうなると、今度は好奇心がワクワクと湧き上がってきた。

「お姉ちゃん。さっき、何が飛んできたの?」

ダイアモンドが尋ねると、ぽんちゃんは手に持っていた紙をダイアモンドに見せてくれた。

紙には男女が手を取り合い、見つめあっているイラスト。
その周りを黒いシルエットでダンスのようなイラストがちりばめられている。

そして、何か文字が書いてある。

・・・が。


「お姉ちゃん、なんて書いてあるですか?」


まだ読めなかったりする。

ぽんちゃんは


「これね? うーんっと」

ぽんちゃんが紙を観て、読み始めた。


「えーっと何々? 『ダンスパーティー開催! 皆で楽しく陽気に踊ろう! 
会場はコットンキャンディーの森、皆様の参加をおまちしております」

ダイアモンドはダンスパーティーに行きたかった。

もしかしたら、王子様も来ていて、そこで一緒にダンスをするかもしれない。

羨望の眼差しを浴びながら、王子様と見つめあい楽しく踊り続けるの・・・。


うっとりとした顔で妄想を膨らませるダイアモンド。


「お姉ちゃん、どうすればどうすればいけるのかな?、という問いかけに、

ぽんちゃんは何気なく「ドレスがないといけないよ」と答えた。

そういえば、ダイアモンドは自分にはドレスがないことに気づいた。
いつもの服を着てダンスパーティーに向かうが、王子様は見向きもしてくれない、という風景が頭に浮かんだ。

ならば、ないなら作ればいい!

ダイアモンドは即決した。そして、「あたち、作れるもん!」と言い張った。

ぽんちゃんは笑って真剣に取り合ってくれなかったけど、その夜から、
皆が寝静まった頃合にダイアモンドはドレス作りを開始する。

パパのハンカチを一枚くすねたり、
カーテンの一部をくりぬいたり、
ママの洋服の裾部分を拝借したりと着実に生地を集めていた。

そんなある日、皆が寝静まった頃起きだしたダイアモンドが服を作っていると、寝ぼけたぽんちゃんが起きた。

手縫いでチクチクと縫い物をしているダイアモンドは気づかない。

「ダイアモンド、何してるの~」

むくりと起き上がって尋ねたが、そのまま眠りに落ちてころりと横になってしまうぽんちゃん。
そんなぽんちゃんに気づかず、延々と縫い物を続けた。

そして、パーティー当日。



自作のドレスを身にまとい、パーティー会場のコットンキャンディーの森に向かうダイヤモンド。
誰にも負けないくらい綺麗に着飾っていると思っていた。

しかし、会場には自分の作ったドレスよりも、もっと綺麗でピカピカのドレスを着ている人ばかりだった。

自分のといえば、多少縫い目が揃ってはいないものの、色を揃え、遠目からでは模様に見えるように工夫した。
可愛さは目を引くように作っていた。

まるで絵本で観たようなダンスの光景にうっとりしながら、立食テーブルの傍で誘われるのを待つ。

皆が自分を見ているのに気づく。ちょっと嬉しい。ニヨニヨと顔が緩んでしまう。


「見たことない服ね」「どこのブランドかしら」という声が聞こえてくる。


だが、はっきりとした声で罵声を浴びせられた。

同年代くらいのグループがダイアモンドを囲んで、言いたい放題けなしてくる。

悔しくて唇をかみ締めて我慢していたが、泣きながら森の奥の方に走っていった。



その姿を見つめる誰かがいた。



椅子代わりの切り株に腰を下ろし、グジグジと涙を拭きながら「今に見てろ~」とか「ギャフンと言わせてやる」
とつぶやきながらダイアモンドは悔しがっていた。


そこに、羽根の生えた熊が現れる。
お世辞にも格好良いとは言いがたいが、派手は服を着込んだ熊だった。

「・・・おめさ、だンれだ?」

驚いて言葉に詰まるダイアモンドは何とか自分の名前を答える。

「えーっと、私ダイアモンド」

「ダーイアって名かぁ。だども、ダイアって感じぬあみえね~の~。どっつかっていうと、タイヤだなぁ」

「なにをっ!」

自称・ファッションの妖精はダイアモンドに対して、見返したいならオラの宿題さ解いてみろ、と謎かけのよう
な宿題を出してくる。

ただ、その宿題は答えがあるものじゃない。自由な発想から自由にデザインをするものだった。
期限は一週間。雨の日も風の日も、ダイアモンドは毎週毎週デザインを提出し続けた。
出された宿題を自由な発想で、私ならこんな風に作るとデザインを考えて絵に起こす。


宿題が一つ解けるたびに、熊は森の奥の方へと場所を変えて宿題を出してくるのだ。


熊の最終問題を解いたある日、熊はダイアモンドをある場所に案内する。
そこで、ダイアモンドにネックレスを授けるのだった。

そして、ネックレスと共に熊はダイアモンドに一つの予言を授ける。
とある学校を無事卒業すると、すごく素敵な王子様に会え、しかも結ばれると!(熊のウソなんだけど)
王子様やお菓子が毎日食べらるというウソ八百にだまされて、ダイアモンドは将来、被服の道に進むことを
決意するのだった。


「ダイアモンド!」

「ふぁい!?」

急に声をかけられて慌てて体を起こす。

見慣れた教室。クラスメイト全員がダイアモンドに視線を集中していた。

私、何かしたっけ?

ぼんやりとする頭であたりを見回してみる。、
清潔な白い教室。クッションの良く効いた、薄い桃色の布張り椅子と白い机。そして、開きっぱなしの教科書
と机に負けないくらい真っ白なノート。

そうだ、ここは教室だわ。

で、今は授業。

さぁーっと自分の体が冷えていくのがわかる。

ヤバイ、いつもはうまい具合に誤魔化せられるように姿勢を作って眠っていたのに、
今日に限って体勢がむちゃくちゃだ。

ふよふよと、ホワイトボードから近づいてくるトルソー。

ふっくらと膨らんだ胸部には大きな瞳、おなかの辺りは大きな口の形で光っている。
だが、今はその目が三角になっていて、口からは牙が生えている映像に変わっている。

「あなた、また寝ていましたね?」

トルソーなだけに、首無し騎士の如く迫力がある。おっかなくて体が震えそうになるが、がんばって回答する。

「いえ、寝ていたワケじゃなくて、少し考え事を・・・」

苦し紛れに弁解を試みる。そこに、クラスメイトからの援護射撃が。

「むにゃむにゃいってました」
援護ではなかったようです。背後から射撃されました。
授業時間の邪魔になる、ということで同じ顔したトルソー先生’sが教室にやってきて
(もちろん、同じ顔・・・)、ダイアモンドはクラスメイトの嘲笑を背中に浴びつつ、
お説教部屋へ連行されるのだった。


懐かしいい出来事を何で夢で見たんだろう、とダイアモンドはぼんやり思いながら。




熊の妖精の予言から数年後。




成長するに従って、熊の妖精の話が「そんな訳あるか~!」ということが解って来たものの、
やっぱりデッサンしたり、自分で服を作ることが楽しくて、
結果的にはこの学校『マジックデザイナーズ学園』に入学した。

このマジックデザイナーズ学園は「魂ある全ては美を慈しみ愛する権利がある」をモットーに設立された学園で、
星間移動の時間が許す範囲であれば、くる者は何人たりとも拒否しない、裁縫がただ好きなロボットから、
デザイナーを夢見る宇宙人まで、多種多様の志を持ったものが集まるマンモス学園だ。

マンモス、とつく通り、学園はそうとう巨大で、外周を一周するためには、学園が運営する高速鉄道で2時間かかるのだ。
こんな風に説明すればどれだけ巨大か解るだろう。

そのため、あまりにも巨大になり過ぎているため、学生のための街みたいなのまである。
生地の専門店、裁縫道具の専門店など被服に関するお店は当然だが、おいしいレストランや本屋さん、
玩具店に音楽・楽器の販売店まである。

創立の歴史は古いが、デザイナーの卵が集まるため、学園を中心として、半分は斬新なデザインの建物やファッションを
扱う地区と、古き良き次代・・・というらしいけど、地球という惑星のEUという地区を真似てデザインされた落ち着き
のある町並みの地区に分かれている。

ただ、斬新なデザインの町並みは自分たちが暮らしていた場所に似ているということで、故郷をこよなく愛しているものが、
古き良き街並みの地区には、珍しいものを愛するというものが、という街並みと気持ちが正反対の人が集まっているのだが
・・・。


「今日はツイてなかったね~」


同情・・・しているようなニュアンスはないが、それでもこんな風に声をかけてくれるのは、友達のリス型ロボットだ。
大きな尻尾を左右にゆっくり振りながら、さっきお店で買った硬いクッキーをガジガジとかじっている。

「連行回数は今日でとうとうタイから学年トップになったようだな。歴代一位も夢じゃないかもな」

モフモフと大きなお饅頭を頬張りながら、そんな風に茶化してくるのはもう一人の友達だった。
パンダ型のロボット・・・なんだけど、体格がどちらかといえば人間寄りだったりする。

ダイアモンドはこの三人とよく遊んでいる。親友といっても過言ではない、と自分では思っている。失敗続きの
ダイアモンドを馬鹿にしないで、自分の失敗を暴露しながら慰めてくれたりした唯一のクラスメイトだ。

「歴代一位になってもうれしくないよ。表彰されるわけでもないし」

ダイアモンドはそうぼやく。

「表彰されるなら?」

「更新できないくらいの記録を作ってやるね!」

リス型ロボットの言葉に間髪いれず回答して、みんなでドッと笑った。

とりとめもないおしゃべりを楽しみながら、一番最初にダイアモンドの寮についた。
この三人は古く良き時代側に構えている寮に住んでいる。
寮、といってもそれなりに部屋は大きいし、キッチン完備。
ふかふかのベッドも標準装備と、至れり尽くせりの寮なのだ。

ダイアモンドはイギリスという地名のつくり、リスはスペインといわれる地名のつくり、パンダはフィンランドという
地名のつくりだった。

「それじゃ、また明日ね」

ダイアモンドが手を振ると、友達も手を振ってくれた。

二階建ての寮、一番奥の角部屋に入ると、ダイアモンドはベッドにダイブする。
ダイアモンドは学園に被服学校に入学したものの、裁縫はまるで生産ラインのような自由も発展もない決まりきったこと
しか教えてくれなかった。

もっと自由に何でもできると思っていたダイアモンドには悪い意味で衝撃的だった。
あまりのつまらない授業内容にダイヤモンドは嫌気がさしていた。
あわせて、姉と違ってちょっと不器用だったダイアモンド。ちょっとしたミスに対して嫌がらせのように厳しく
減点してくる先生に目をつけられて、評価としては落第生の一歩手前という扱い。



こんなはずじゃないもん・・・。



と、ダイアモンドは思う。

友達二人に励まされているとはいえ、周りの評価や視線はそれを超えるほどの冷たいものがある。
洋服を作ることに情熱が見出せなくなってもうやめようか落ち込んでいた。

そうだ、一度行ってみよう。

ダイアモンドは思い立ったらまず行動な性格だから、すぐさま向かうことにした

今出発しても帰るまでに2日間はかかる。学校は無断欠席だ。

だけど、行けば代わるという何か確信めいたものはあった。

根拠はないが。


友達二人に学校を休むことを伝えたダイアモンドは急いで星間宇宙船に乗り込むと、故郷のわたがし星―――
夢で見ちゃったコットンキャンディーの森に向かうことにした。



ダイアモンドは、数年ぶりにコットンキャンディーの森を訪れた。


ダンスパーティーのないそこは、人工物のない、背の高い樹木が立ち並ぶ美しい自然の森だった。

そこで、会えなと思っていた羽の生えた熊と再会する

羽の生えた熊に、

「おめにはガッツさがある。この森ン中の奇問難問さ、ばったばったと解いた娘っこだどのォ。
オラさ、すんずてる。おめさにはだんれぬもまげね情熱さもっとる。もっどの、ずぶんの内なる声っこにさ、
みみさ傾げろぉ。おめさの心ん中、あふれでる声をすんずるんだ」


その激励にダイアモンド感激&覚醒する。

一晩だけ、実家に泊まって家族に弱音や頑張る気持ちを伝えたダイアモンドは翌日、学園へ戻った。



その日から、ダイアモンドは情熱をもって、授業を受けるようになる。
親友すらも巻き込んで、解らないところはとことん解るまで調べ、実施し、三人で知識を深めていった。

そうなると、基礎というものの大事さが見えてきたのだ。基礎があり、その上で応用になってくる。斬新さを求めても、
基本が出来ていなければ感動はないことにダイヤモンド達はいち早く気づいた。
減点してくる先生は厳しいけれど、逆に何が悪いのかを聞いたら、ものすごく熱心に教えてくれる
先生だったということも知った。

先生の指導や授業の重要性を理解したダイアモンドや親友二人の成長は早かった。
それぞれ、得手不得手もあるが、リスは裁縫が、パンダは刺繍とパターン作りが誰よりも上手だった。
才能と努力により、メキメキと上達し、ダイアモンドの独創あふれるデザインは先生達の度肝を抜いた。
馬鹿にしていたクラスメイトもその行いを恥じて、努力を初めたり、ダイアモンドの行動が全て良い方向に作用していった。

そして、最終学年の時の学園祭で開催されるコンクールで、ダイアモンドはリスとパンダの親友同士で一世一代の洋服を
デザインから作成まで全てこなしブランドを作った。

デッサンは何度もだめだしを受けたり、喧嘩もしそうになったけど、学園生活の全てを注ぎ込んで、ダイアモンド達は
ファッションショー用の服を作り上げた。

斬新だが、着心地までも計算つくした服は学園開催のコンクールで優勝、一躍学園のみならず近郊の街にまで名前を
とどろかせることになった。

学園祭終了時、コンテストの来賓として呼ばれた有名デザイナーが三人のもとに尋ねてくる。
絶賛され、その後、ダイアモンドはオリジンルブランドのファッションを発信。ティーンエイジに大人気となる。
いよいよ明日は宇宙一のファッションショーが開催される日だ。


続編


ぽんちゃんのところに手紙が届く。

「ファッションショーにきて下さい」とお手紙が届き、ぽんちゃんがダイアモンドに会いに行くと、
観るのではなく出演する方だった。

続く・・・

(公開2013年電子書籍出版 執筆artegg-yumi)

 















※現在製作しているのは、真ん中の子のみです。画像は写真編集でサイズを変えただけです。










仕様詳細はabautページにあります。

尻尾に手紙や小物が入り、アイマスクでパテを使わず簡単にアイを取り変えられます。

※小物や背景や胸のハートの石、写真加工での色味はイメージなので、販売商品には付きません。
最後の写真以外の(画像のダイアモンドのドールアイはボークス製です。)


   
   
 [ダイアモンドの胴体と太ももの付け根部分の段差について]

実際にお届けするダイアモンドは、ぽんちゃんとの身長差を出す為に、
太ももの付け根部分を加工して高さを少し変えています。
また、この加工によって足の開いた時の幅が狭まり座らせた時の
シルエットに可愛さが増します。


※ぽんちゃんのメカウィッグは、
オプションパーツなのでデフォルトセットにはつきません。
 



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